KHANATE
Steven O'Malley
James Plotkin
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1) 2) 3) 4)
KHANATE
(2001 / Southern Lord SUNN14 / デイメアレコーディングス DYMC-012/013)
freakout feedback evil doom

スティーヴン・オマリー(ギター/BURNING WITCH、SUNN 0)))他)、ジェイムズ・プロトキン(ベース/元OLD〜SCORN)、アラン・ドゥービン(ヴォーカル/元OLD)、ティム・ワイスキーダ(ドラムス/BLIND IDIOT GOD)によるユニット。
苛酷なまでに妥協のないスローでコアなサウンドはBURNING WITCHに通じるものだが、BURNING WITCHが重低音ドゥーム・スラッジ・サウンドを志向していたのに対し、KHANATEはディストーション・ノイズと悲痛なフィードバック・スクリームのカオスによる絶望感で攻めたてる。
この陰惨さは、SWANSにも通じるところがある。
ひね曲がった断末魔とでも言うべきヴォーカルに悪意が込められており、最初は不快感だけが残るが、何度も無理して聴いていくうちに脳から得体の知れない液体がにじみ出てくる。
1曲目「Pieces Of Quiet」からラスト「No Joy」まで救いようがなく、家族がいる所では聴くことが出来ない音の拷問が約60分間延々と続く。
喜びも楽しみも存在しない苦痛の世界にようこそ。
なおKHANATEはモンゴルの"汗国"の意味。
1)はアメリカ盤CD。
2)は2006年12月にリリースされた日本盤紙ジャケCD。ボーナス・ディスクととして『LIVE WFMU 91.1』が収録された二枚組。
3)は『Southern Lord』との契約以前に作られたプロモーション用CD。
4)は『Southern Lord』からのプロモーション用CD。ヴェラム袋に入っている。

(06/11/23)
★★★★★ ★★★★★



LIVE WFMU 91.1
(2002 / 自主制作 no number)
evil torture doom

自主制作で50枚のみ作られたライヴCD-R。
2002年4月13日、ニューヨークの『WFMU』ラジオ用に録音されたセッションを収録している。
収録曲は「Pieces Of Quiet」「German Dental Work」「No Joy」「Skin Coat」の全4曲。
まだデビュー・アルバムを出して間もなく、レパートリーも多くないが、EARTHの「German Dental Work」の起伏に富んだカヴァーが聴きもの。
またリミックス・ヴァージョンに近いアレンジの「No Joy」からオリジナル以上に超どヘヴィな「Skin Coat」へとなだれ込む展開は背筋にアワが立つ。
コンピレーション『WHERE IS MY ROBOTIC BOOT?』『LIVE AKTION SAMPLER』で「German Dental Work」を、『LET THERE BE DOOM』で「Skin Coat」を聴くことが出来た。
オリジナル盤を入手することは極めて困難だが、2006年12月にリリースされた日本盤『KHANATE』紙ジャケCDに全曲がボーナス・ディスクとして収録された。
なお本作から1ヶ月前、3月12日には『WNYU』ラジオでもセッションが行われており、そちらでは「Under Rotting Sky」「German Dental Work」「Skin Coat」が演奏されている。
こちらは公式作品としてリリースはされていないが、やはりファン間でトレードされている。

(06/11/23)
★★★★★ ★★★★



NO JOY
(2003 / Load Records LOAD48)
evil torture doom

『KHANATE』からの曲をジェイムズ・プロトキンが2003年にリミックスした12"シングル。
よりヴォーカルに深いエコーをかけたり、ノイズを混入させて混沌度を増すなど、アルバム・ヴァージョンより凝ったサウンド構築ぶり。
ただ、どちらも基軸となるリフは同じだし、どちらが優れているということはない。
2ヴァージョンを一気に聴くと、吐くほどの不快感が喉元にこみ上げてくるので、ぜひやってみて欲しい。
B面の「Dead」はアルバムの延長戦上にある地獄ドゥーム曲。
現在ではコンピレーション『LET THERE BE DOOM II』でも聴くことが出来る。
AB両面でトータル20分、たっぷりと激痛に悶えさせてくれる。
2006年12月にリリースされた日本盤『THINGS VIRAL』にボーナス収録された。

(06/11/23)
★★★★★ ★★★



THINGS VIRAL
(2003 / Southern Lord SUNN28 / デイメアレコーディングス DYMC-014/015)
freakout feedback evil doom

2枚目となるフルレンス・アルバム。
『KHANATE』で聴かれた悪意の塊のようなヘヴィ・ギターは前作より抑え、静と動のコントラストを際立たせており、一種ホラー色も感じさせる音作り。
アラン・ドゥービンのねじ曲がったヴォーカルがさらに嫌悪感をそそり、後半クライマックスまで盛り上げていく。
ファーストほどの肉体的なインパクトはないが、重低音ベースのせいで浮き足立つことがなく、ゆっくりと確実に頸動脈をかっ斬るアルバムだ。
CDに収録されている「Dead」は「No Joy」12"のものと同テイク。
アナログ盤には「Dead」が入っていない代わりに「Commuted (Coda)」を収録。
どちらかといえばアナログ盤のほうが起承転結の流れがあって、アルバムとしてのトータル性を感じさせる。
2006年12月にリリースされた日本盤CDは紙ジャケ仕様二枚組で、ボーナス・ディスクに「REH/IMPROV 1103」「No Joy (remix)」「Commuted (coda)」が収録された。

(06/11/23)
★★★★★ ★★★★



LIVE AKTION SAMPLER 2004
(2004 / 自主制作 no number)
evil torture doom

2004年のツアーにあわせて作られたコンピレーションCD。60枚の限定プレス。
基本的にはプロモーション用に作られたCDだが、ライヴ会場でも少数が売られたらしい。
SUNN 0)))の『LIVE ACTION SAMPLER 2004』は普通のCD-Rだったが、こちらは黒盤CD-R。
収録曲は:

Fields (『THINGS VIRAL』から)
Pieces Of Quiet (『KHANATE』から)
No Joy (remix) (12"「No Joy」から)
G>D>W (live on WFMU 91.1) (『LIVE WFMU 91.1』から)
REH/IMPROV 1103 (未発表)

「REH/IMPROV 1103」は3分半の即興演奏で、腹八分目。
アナログ・オンリーだった「No Joy」リミックスをCDで聴けること、そして限定50枚のライヴCD-Rからの「G>D>W」を聴けることが嬉しかった。
だが2006年12月にリリースされた日本盤『KHANATE』『THINGS VIRAL』で全曲を聴けるようになったため、本作の役割は終わったといえる。

(06/11/23)
★★★★★ ★★★★



LIVE DVD
(2004 / 自主制作 no number)
evil torture doom

ライヴ会場限定で発売されたライヴDVD。
4曲のライヴ映像と「Too Close Enough To Touch」ビデオ・クリップが収録されている。
ファースト・プレス100枚(2004年初め)、セカンド・プレス150枚(同5月)、サード・プレス120枚(同8月)がリリースされた。
ファースト&セカンド・プレスに収録されたライヴ映像は以下4曲:

1)Under Rotting Sky (Knitting Factory NYC 03/6/5)
2)Pieces Of Quiet (Sidebar Baltimore 02/5/1)
3)No Joy (Knitting Factory NYC 03/6/5)
4)German Dental Work (Spotlight Woodbridge 02/4/30)

サード・プレスには「Under Rotting Sky」が収録されておらず、代わりに「Communted」(Tonic NYC 04/3/12)が入っている。
単にライヴを収めるだけでなく、ジェイムズ・プロトキンが映像効果を加えており、"作品"としての意味合いが強い。
日本ではまだ見ぬライヴ・パフォーマンスを忠実に捕らえて欲しかった気持ちもあるが、これはこれでオッケー。
「Too Close Enough To Touch」は9分半におよぶ曲に乗せてバンドの口元や手元、細胞分裂、泳ぐ精子、血まみれのマットレスなどが映し出されるミニ映像作品。
KHANATEの世界観を知る上でぜひ一度は見ておきたいDVDだ。

(05/05/01)
★★★★★ ★★★★



13 May 2004 KHNTvsSTOCKHOLM - SPECIAL LOW FIDELITY VERSION
(2004 / 自主制作 no number)
evil torture doom

2004年5月13日、ストックホルムでのライヴを収めた自主制作CD-R。
「Fields」「Pieces Of Quiet」「Under Rotting Sky」のオーディオ・トラックと、「Dead」のライヴ映像を収録している。
スタジオ盤に込められた憎悪をさらに増幅させ、執拗に訴えかける演奏にはカタルシスのかけらもなし。
肉体的な暴力性や威圧感は『LIVE WFMU 91.1』に軍配が挙がるものの、じわっとくる不快感は本作の方が上。
さらにマルチメディア・トラックとして9分半におよぶ「Dead」ライヴ映像を収録。
ステージ袖からワンカメラで撮ったものだが、毒を吐き出すバンド、そして霊に憑依されたようにトランス状態になる観客を見ることが出来て面白い。
とにかくKHANATEとSUNN 0)))はツアー・オンリーなどの超限定リリースが多いが、本作もそのひとつで、限定120枚。
常識的に考えると、わざわざプレミア価格を払ってまで苦痛を味わうことはないのだが、KHANATE病に罹ったら死ぬまで聴き続けなければならない。

(05/05/01)
★★★★★ ★★★★


1) 2) 3) 4)
CAPTURE & RELEASE
(2005 / Hydrahead HH666-87 / デイメアレコーディングス DDCD-7003)
evil torture doom

1)アメリカ盤CD、2)日本盤CD+DVD/アメリカ盤LP、3)ヨーロッパ盤ピクチャーLP、4)アメリカ盤テストプレスLP。
日本盤にはボーナス・ディスクとして『DEAD & LIVE AKTIONS DVD』を収録。
Coming soon。

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DEAD & LIVE AKTIONS DVD 2005
(2005 / Hydrahead HH666-106)
evil torture doom

日本盤『CAPTURE & RELEASE』にボーナス・ディスクとして収録された。
Coming soon。

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IT'S COLD WHEN BIRDS FALL FROM THE SKY - LIVE 2005
(2005 / Archive 13)
evil torture doom

オフィシャル・ブートレグ。
Coming soon。

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