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THE WANT
GREATEST HITS VOLUME 5
(2000 / Southern Lord SUNN6)
led clones

平成のKINGDOME COME。
...と言ってしまうと身もフタもないが、全編モロLED ZEPPELINのサウンドで、「Rock'n'Roll」と「Whole Lotta Love」を合体させた1曲目「Supertoker」をはじめ 、なりきり度はTHE QUILLよりはるかに上。
アプローチがKINGDOM COMEやWHITESNAKE、GREAT WHITEのようなメタル側からのカチッとしたものではなく、奔放でラフな70年代風ロックンロールをベースにしているのが珍しいといえば珍しいかも知れない。
さすがGOATSNAKE/SUNN 0)))のグレッグ・アンダースン率いる『Southern Lord』からのリリースだけあって、十分に楽しめるアルバムに仕上がっているが、ケネス・リアーのロバート・プラントなりきり陶酔ヴォーカルにはちょっと引くこともあり。
オリジナリティに乏しい印象を受けるし、激重バンドが集う『Southern Lord』としてはやや腰が軽くカタルシスに欠ける印象も受けるが、まあ頭をカラにして聴けば曲もノリも良いアルバムなので、この路線もアリかと。
2001年後半に本作1枚を残して解散してしまった。

(02/01/21)
★★★★★ ★★


WARHORSE
WARHORSE
(1998 / 自主制作 BOB101)
doom/female vocals

もちろんニック・シンパーのバンドとは同名別バンド。マサチューセッツ州ウースター出身のドゥーム3人組だ。本作は5曲入りデビュー・ミニ・アルバムで、女性ヴォーカルをフィーチュアした雰囲気物のドゥーム・サウンドを聴かせている。曲も演奏も良いのだが、これだ!という決め手に欠けるのが残念。シークレット・トラックのBLACK SABBATH「Into The Void」もそれなりに聴かせるがインパクト不足。
本作リリース後ヴォーカル兼ギターのクリスタ・ヴァン・ギルダーが人間関係の問題でクビとなり、後任には男性ヴォーカル兼ギターが加入した。

(99/02/25)
★★★★★ ★★


WARHORSE
LYSERGIC COMMUNION
(1999 / 自主制作 番号なし)
doom / sludge

ギター兼ヴォーカルにマット・スミスを加入させた新生WARHORSEの復活7"。「On Your Knees」「Thy Cup Runneth Over」の2曲が収録されている。ヴォーカルといっても低音の唸り声主体で、両曲とも事実上はインスト。延々と繰り返される地獄ドゥーム・リフにはスラッジに近い感触があり、大化けの予感すら感じさせる。じっくり聴いていると神経が麻痺してくるので、ぜひアルバム1枚この路線でやって欲しい。
マット自身の手によるアートワークは修道僧が長髪の男の舌に何か液体を垂らしているというもの。はっきり言ってヘタだが音楽とシンクロしていて好デザイン。
イエローヴィニールの500枚限定盤。今のうち押さえておくべし。
...と思ったら5月にマットが脱退。バンドは新メンバーを加えて活動を継続。

(99/05/30)
★★★★★ ★★★


WARHORSE
THE PRIESTESS
(2000 / Ellington Records No.08)
sludge doom

マット・スミスの後任ギタリストとしてトッド・ラスカスキーが加入、ジェリー・オーニーがベースとヴォーカルを兼任することになったWARHORSEがリリースした12"ミニ・アルバム。
7"『LYSERGIC COMMUNION』でも凄惨な地獄ドゥームをプレイしていた彼らだが、本作はヘヴィ過ぎて死んでしまうかも知れない泥濘スラッジ・ドゥーム。「The Priestess」「Priestess/Jam」「Wasteland」(WARGASMのカヴァー)の3曲はどれも作り手の殺意すら感じさせる強烈なインパクトを持っている。
GRIEFを手がけたビル・T・ミラーによるミックスも身動き出来ないほど重苦しい。
血塗られたレッド・ヴィニール、ジャケット・アートワークも素晴らしい。

(00/11/03)
★★★★★ ★★★★★


WARHORSE
AS HEAVEN TURNS TO ASH...
(2001 / Southern Lord SUNN9)
sludge doom

最高傑作『THE PRIESTESS』を経て遂にリリースされた初のフルレンス・アルバム。
現在世界で最もヘヴィなレーベルとして知られる『Southern Lord』からのリリースだ。
オープニング「Dusk」からラスト「...And The Angels Begin To Weep」まで全編ひとつの流れを持ったドラマチックなスラッジ・ドゥーム。哀しみをたたえたメロディからズズンと激ヘヴィなスラッジ・リフに突入。同じ『Southern Lord』から同時期にリリースされたCHURCH OF MISERYと較べると純粋なヘヴィ度は及ばないかも知れないが、アコースティックなどを取り入れて緩急をつけることでよりダイナミックに盛り上げており、最後まで息の抜けないスリリングに仕上げている。
『THE PRIESTESS』と較べると衝撃度・緊迫感は一歩劣るものの、哀・スラッジ・ドゥームというスタイルを完成させた作品として今後のストーナー/ドゥーム界に影響を及ぼしそうな予感。

(01/03/19)
★★★★★ ★★★★★


WARNING
THE STRENGTH OF DREAM
(2000 / Miskatonic HPL003)
doom metal

英国のメロディック・ドゥーム・メタル・バンド(3人編成)による、コンピレーション『AT THE MOUNTAINS OF MADNESS』参加に続く初のフルレンス・アルバム。
SOLSTICEをさらにダークにしたような、全編ずしりと重く沈み込むドゥーム・メタルをプレイしているが、とにかくヴォーカルが下手糞すぎ。
曲が単調ということもあり、聴き終わって残る印象は「あー長かった」。
もうちょい頑張って欲しい。

(00/06/07)
★★★★★


WARPIG
WARPIG
(1974? / レーベル不明 HF9552CD)
70s hard rock

70年代カナダのハード・ロック・バンド、おそらく唯一のアルバム。
バンド名の通りBLACK SABBATHから多大な影響を受けているが、DEEP PURPLE、LED ZEPPELINからの影響も大。
影響というよりも、「Fireball」「Space Truckin'」「Communication Breakdown」「Oh Pretty Woman」などブリティッシュ・ロックの名曲の数々のリフがそのまま使用されており、あまりに大胆なパクリぶりに聴いている方がヒヤヒヤしてくる。
C級ブリティッシュ・ロックの匂いがぷんぷん漂うあたりが美味なのだが、ここまでパクリが露骨だとネタとしては面白くとも音楽的に評価は出来ない。よって6ッ星。
70年代前半('74年?)に発表されて間もなく廃盤となり、長年幻のアルバムと呼ばれてきたが(誰に?)、最近CD化&LP再発された。権利をクリアしているかは不明だが、音質・ジャケットはばっちり。

(00/05/02)
★★★★★ ★


WE

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THE WELLWATER CONSPIRACY
DECLARATION OF CONFORMITY
(1998 / エイベックス CTCR17036)
60s garage / psychedelic

元MONSTER MAGNETのジョン・マクベイン、元SOUNDGARDENのマット・キャメロンの2人によるプロジェクトの1st。60年代ガレージ・サウンドを踏襲した路線で、スパイダーズやカーナビーツ、シド・バレットなどのカヴァーも収録している。いわゆるストーナーの範疇には入らないし、かなりお遊び色が濃いが、それなりに楽しめたりする。彼らのお遊びに付き合う度量があるかどうか。
日本盤ライナーでは元SOUNDGARDENのベン・シェパードが参加していることになっているが、真偽のほどは不明。

(99/03/01)
★★★★★ ★★


WELLWATER CONSPIRACY
BROTHERHOOD OF ELECTRIC: OPERATIONAL DIRECTIVES
(1999 / Time Bomb 70930-43523-2)
desert / 60s garage / psychedelic

元MONSTER MAGNETのジョン・マクベイン、元SOUNDGARDENのマット・キャメロンの2人によるプロジェクトの2nd。現QUEENS OF THE STONE AGEのジョシュ・ホームがヴォーカルとベースでゲスト参加している。正直捕らえどころがなかった前作に対し、本作は全曲がオリジナルで、ユニットとしてのまとまりを感じる。60年代サイケとラウドなデザート・ロックを融合させたサウンドが面白い。ストーナー・ロックの新たな可能性を示した快作。
先行シングル「Compellor」のB面にはアルバム未収録曲「In Pursuit Of Gingerbread Man」が収録されている。

(99/02/28)
★★★★★ ★★★


COLD MOURNING / WHILE HEAVEN WEPT
Frostbit b/w The Mourning

→COLD MOURNINGの項を参照のこと。


WHILE HEAVEN WEPT
SORROW OF THE ANGELS
(1999 / Eibon Whw009)
epic doom metal

'89年から活動しているアメリカのエピック・ドゥーム・メタル・バンドのコンセプチュアル・ミニ・アルバム。バンドのリーダーであるトム・フィリップス以外メンバーが安定せず、彼も一時SOLSTICEやTWISTED TOWER DIREに籍を置くなど紆余曲折を経てきたが、本作がEP「LOVE SONGS OF THE FORSAKEN」、COLD MOURNINGとのスプリット7"に続くリリースとなる。ドラマチックな構成の耽美ドゥーム・サウンドで最後まで飽きさせず、7"と較べるとまさに"化けた"感じ。
コンピレーション盤『AT THE MOUNTAINS OF MADNESS』にも本作から1曲入っているので、まずそちらをチェックしてみるのも良いかも。

(99/04/28)
★★★★★ ★★★


WITCHCRAFT

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WITCHFINDER GENERAL
Burning A Sinner b/w Satan's Children
(1981 / Heavy Metal Records HEAVY6<オリジナル>、Old Metal OMR002<再発>)
NWOBHM / doom

アルバムに先駆けてリリースされたデビュー7"。とにかく音が悪い。A面はアルバム『DEATH PENALTY』にも収録されたが、もちろん別テイク。B面はアルバム未収録曲で、曲は良いが突然裏がえるヴォーカルがいただけない。これ1枚のみで消えていたら伝説になることもなかっただろう。ジャケ付きオリジナル盤は今では極レアだが、音そのものに興味のある人は再発盤で我慢するべき。
アメリカの『Old Metal』レーベルから'98年にリリースされた再発盤(ブートレグ?)はジャケットの色を反転させており、白地に黒だったオリジナルに対し黒地に白となっている。ライナーも付けられているが、こちらも300枚限定で、今では入手困難の様子。

(99/04/04)
★★★★★ ★★


WITCHFINDER GENERAL
DEATH PENALTY
(1982 / Heavy Metal Records HMR XD8)
NWOBHM / doom

BLACK SABBATHから多大な影響を受けたNWOBHMバンドのデビュー・アルバム。「Death Penalty」「Witchfinder General」「Burning A Sinner」などのミッドテンポ・ナンバーが秀逸で、フィル・コープ(g)によるトニー・アイオミ風のリフが素晴らしい。ジーブ・パークス(vo)のオジー・オズボーンとショーン・ハリス(DIAMOND HEAD)が合体したような歌唱スタイルは素人っぽさが目立つため、好みが分かれるかも。
このバンドはCATHEDRALのリー・ドリアンが絶賛しているが、かなり過大評価であることも確かだ。「No Stayer」は曲こそゴキゲンなリフ・ナンバーながら、「一発ヤッた女に付き合ってくれと言われたけど断った」という頭悪すぎの歌詞は聴いていて困ってしまうほどだし、ジャケットで嬲られている女の垂れた乳も対処に悩む。
それでも80年代初頭の熱気と"味"がたっぷり染み込んだ本作は今日聴いても十分に楽しめる。ドゥーム・メタルの歴史をひもとく上でも欠くことの出来ないアルバムだ。
9ッ星は付けすぎかとも思うが、歴史的価値も含め。

(99/03/29)
★★★★★ ★★★★


WITCHFINDER GENERAL
SOVIET INVASION! EP
(1982 / Heavy Metal Records HM17)
NWOBHM / doom

2枚のアルバムに挟まれる形でリリースされた3曲入り12"。A面の大曲「Soviet Invasion」はNWOBHMの隠れた名曲と評されている。ジーブの素人臭いヴォーカルのせいもあり過剰な期待をして聴くと肩透かしを食らうが、ドラマチックでグッドな曲だ。
B面は「Rabies」「RIP(live)」が収録されており、後者のテイクはかなりイケている。2枚のアルバムにおける成長過程の途上であることが窺えるサウンドは興味深い。
NWOBHMの希少盤であり、元々ジャケが薄っぺらで破損しやすいため、マニアの間では高値で取引されているが、正直値段に見合った内容とは言い難いのも事実。
'99年夏から本作を含むアルバム未収録音源集(未発表曲を含む)の編集作業が始まるというが、2001年に入ってもまだ発表される様子はない。

(01/01/19)
★★★★★ ★★★


WITCHFINDER GENERAL
FRIENDS OF HELL
(1983 / Heavy Metal Records HMR XD13)
NWOBHM / doom

重厚さが増し、後の世でいうドゥーム・メタル色が強くなった2nd。楽曲のクオリティ、バンドの演奏、ヴォーカルいずれもが大幅に向上しているが、ただ技術を超えたマジックと妙な勢いは前作に一歩譲るのが残念。それでも曲展開がめまぐるしい大曲「Friends Of Hell」、アルバムの末尾を飾るエピック・ドゥーム・ナンバー「Quietus Reprise」はアルバムの中で異様な輝きを放つ名曲だ。「Requiem For Youth」も名リフ。NWOBHM特有のマイナーな雰囲気に抵抗がある人は、むしろ本作の方が取っ付きやすいかも。
その一方で妙に明るいポップな「Music」、DEF LEPPARD風のラヴバラード「I Lost You」は何だかなあ、と思ってしまう出来。バンドとしては音楽性の幅を広げたつもりかも知れないが、成功しているとは言い難い。
プロデュースは前作でミックスを担当したロビン・ジョージ。
本作とシングル「Music」を最後に解散、伝説となった彼らは'99年夏に再結成の噂が流れたが、結局実現することはなかった。

(99/03/29)
★★★★★ ★★★★



WITCH MOUNTAIN
HOMEGROWN DOOM
(2000 / Rage Of Achilles ILIAD003)
doom rock

オレゴン州ポートランド出身のドゥーム・バンドのデビューEP。
1曲目「Indian Passage」のイントロを聴くと70年代ハード・ロック・スタイルかと思うが、曲に入るとドゥーム色が増していく。
アルバム・タイトル通りマリファナ・ストーナーな部分とドゥームな部分を兼ね備えたバランスの良いドゥーム・ロック・サウンド。それでも楽曲にガツンというインパクトがあり、優等生っぽくはない。
緊張感の高い苛酷なギター・インプロヴィゼーションをはじめ、ロング・ジャムでも退屈させない演奏力もさすが。
本作収録の曲はすべて続く『...COME THE MOUNTAIN』でリメイクされているので、比較してみると面白いかも。
なおギター兼ヴォーカルのロブ・ロングはstonerrock.comでレビュー担当していることでも知られている。
本作で『Man's Ruin』の注目を得た彼らは同レーベルからフルレンス・アルバムを出すことになるが...。

(02/01/21)
★★★★★ ★★★



WITCH MOUNTAIN
...COME THE MOUNTAIN
(2001 / Rage Of Achilles ILIAD011)
doom rock

EP『HOMEGROWN DOOM』に続く初のフルレンス・アルバム。
本作をリリースする筈だった『Man's Ruin』が倒産したため、EPと同じ『Rage Of Achilles』からリリースされた。
EPの全5曲がすべてリメイクされており、「Iron Long」のPart 3も収録されているため、受ける印象はかなり似通っている。
よってEPは押さえずとも、本作だけ聴いておけば事足りるだろう。
オリジナル盤は『Rage Of Achilles』レーベルからリリースされたが、2001年に彼ら自身のレーベル『Mountastic』から"Deluxe Edition"が発売された。こちらにはゲームソフト『SHRAPNEL』用に書かれた新曲9曲が収録されている(このゲームは結局発売されなかった)。いずれもドゥーム・サウンドながらゲーム用のちょっとしたインスト曲ばかりで、既に『Rage Of Achilles』盤を持っている人が買いなおすほどのものではない。
なお『Mountastic』盤のカタログ番号は『Man's Ruin』盤の番号となる筈だった"MR2003"となっている。

(02/01/21)
★★★★★ ★★★


KYUSS/WOOL
Shine

→KYUSSの項を参照のこと。


WRENCH
OSCILLATOR BLUES
(1999 / TAB Recordings TAB003)
heavy groove / space / psychedelic

日本にも同名のバンドがいるが、こちらはオーストラリア出身のストーナー・スペース・バンド。
"ストーナー"と呼ばれる音楽のあらゆる要素を持っているバンドだが、本領が発揮されるのはヘヴィかつスペーシーなグルーヴ・サウンド。70年HAWKWINDをモダンにしたような音はトリップ感が漂っている。
ただ残念なのは、スペース・トリップ・ナンバーのいずれも腹八分目で、どんよりしたエグさが感じられないこと。それが彼らのキャラだと言われればそれきりだが、もうひとつ突き抜けて欲しかった。
もちろんそれなりに楽しめるので、中古盤で見つけたらゲットする価値は十分あり。

(00/06/01)
★★★★★ ★★