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DAREDEVIL
3RD DEGREE BURNOUT
(1999 / Chatterbox CB006)
australian desert

オーストラリア中坊ロックンロール魂が炸裂の6曲入りミニアルバム。たぶんデビュー作。
FU MANCHUとKISSを聴いて興奮してバンドを結成してしまったクラスの落ちこぼれがそのまま大人になった、という感じの低偏差値爆走ロックには、楽曲がどうの演奏がどうのという要素は入り込むスキがない。ただヘッドバンギングの嵐あるのみだ。
全曲素晴らしいが、コーラスが「ゴー!ゴー!ゴー!」という「Go!」がカッチョ良すぎ。
同郷のROLLERBALLも同路線だが、こちらの方がバカ度が上だ。
ジャケットも月面かどこかを突っ走る車(排気口からは炎)で、扉にはペンタグラム。ナンバープレートは当然「666」と、お約束にしてはあまりに頭の程度が低いアートワークが最高!
万難を排して入手して欲しい、と言いたいところだが、こういうCDは「たまたま中古盤屋で安かったから買ったら凄かった」というのがツボなので、運命のめぐり合わせを祈りましょう。

(00/05/30)
★★★★★ ★★★★


DATURA
ALLISONE
(1998 / Cranium Music CRM002)
desert / space

"ニュージーランドのFU MANCHU"の異名を取る爆走漢(おとこ)系ロックンロール・バンド。おさげの少女ジャケとはまるで正反対の内容で、無頼派のアップテンポ・グルーヴ・ナンバーが続く。後半にHAWKWINDからの影響とおぼしきヒュンヒュンというエフェクトが目立つスロー・ナンバーも収録されているが、やはり本分は砂漠を突っ走るマッド・マックスばりのロック・サウンドだ。

(99/02/08)
★★★★★ ★★★


DATURA
VISIONS FOR THE CELESTIAL
(1999 / Cranium Music CRM004)
desert/space

『ALLISONE』から約1年を経ての2ndアルバム。
何故か爆走ファスト・ナンバーが大幅に減り、ミッドテンポのヘヴィ・リフにスペーシーなヒュンヒュン音を加えた曲がメイン。ズシッと重くなったサウンドは完成度からすると前作以上だが、彼らの強みだったアップテンポ曲が「Reaching Out」のみ(しかも一部分)とは寂しい。
とはいえ後半「Voyage」「Mantra」といったスペース・ロック・チューンは十分楽しめる。特にオリエンタル風味を加えた後者の妖しさは魅力的。
前作の全7曲に続いて本作も全6曲。曲がそれぞれ長いためフルレンスと呼べるのだが、あと2、3曲速い曲を入れてビシッとキメて欲しかった。

(99/10/07)
★★★★★ ★★★


DEAD MEADOW

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DEATH ROW (pre-PENTAGRAM)
DEATH IS ALIVE: 1981-1985

→PENTAGRAMの項を参照のこと。


DEMON CLEANER vs. DOZER
DEMON CLEANER vs. DOZER

→DOZERの項を参照のこと。


DOZER vs. DEMON CLEANER
HAWAIIAN COTTAGE EP

→DOZERの項を参照のこと。


DEMON CLEANER vs. DOZER
DOMESTIC DUDES E.P.

→DOZERの項を参照のこと。


DEMON CLEANER
THE FREEFLIGHT
(2000 / Molten Universe MOLTEN007)
swedish desert

2000年5月にリリースされた初の単独フルレンス・アルバム。当初『Man's Ruin』から出すという話もあったものの、リリース・スケジュールがギッシリで2001年にずれ込みそうだったため、自らのレーベル『Molten Universe』からリリースされた。
これまでのシングル作品同様FU MANCHUとKYUSSからの影響がモロで、クローンと言われても仕方ない内容だが、それでも楽曲・演奏レベルは高く、ファスト・ナンバーはノリノリ一直線。
オリジナリティの欠如という致命的になりかねない欠点を、カッコ良さで強引にねじ伏せているのは流石。
とはいえ本家FU MANCHUやKYUSSをたっぷり聴き込んで、似たような音を聴きたいという人だけが聴けばいい作品であることも確かだ。
コンピレーション盤『WELCOME TO METEORCITY』から「Kickback」、DOZERとのスプリット『DEMON CLEANER VS DOZER』から「Barracuda」、同じく『HAWAIIAN COTTAGE EP』から「Megawheel」「Heading Home」が収録されている。おそらく別テイクと思われるが、両者とも凝ったアレンジはしておらず、大差はない。
ラストにシークレット・トラックのインスト曲が収録されている。

(00/09/21)
★★★★★ ★★★


DERN RUTLIDGE
All So Lonely b/w Lovin2hateU
(1999 / Stolen Records STOLEN-006)
plain stoner

オーストラリア出身のストーナー・バンドによるデビュー7"。
デザートでもスラッジでもスペースでもない没個性ストーナー・サウンドで、悪くはないのだがあまり印象に残らない。
フルレンス『HIGH AS THE SUN』(STOLEN-008)も出したというが、この7"を聴く限りでは正直手が伸びない。

(99/04/15)
★★★★★


DERN RUTLIDGE / WARPED
Sky Blue b/w Zone In Zone Out
(2000 / Death Valley DV-011)
plain stoner

オーストラリア出身のストーナー・バンドによるスプリット7"。
DERN RUTLIDGEは今回もほとんど印象に残らない普通のストーナーで、カップリングのWARPED「Zone In Zone out」同様聴いていて何だか虚無感が漂ってくる。
こうまで類型的なストーナー・サウンドというのは滅多に見かけないので、ある意味個性的なのかも知れないが、だからといって何度も聴く気にはならない。
はっきり言ってどうでもいいです。

(01/04/03)
★★★★★


THE DESERT SESSIONS
VOL.I / VOL.II
(1997 / Man's Ruin MR093)
stoner jam / desert freakout

KYUSSやFU MANCHUの地元、カリフォルニア砂漠ジョシュア・トゥリーのスタジオ『Rancho De La Luna』のエンジニア、フレッド・ドレイクとデイヴ・キャッチングが企画したスーパー・セッション。それぞれ10"でリリースされた『VOL.I』『VOL.II』をまとめて、追加曲を加えてCD化された。
参加しているのは2人に加えてジョシュ・ホーム、アルフレド・ヘルナンデス(当時QUEENS OF THE STONE AGE)、ベン・シェパード(元SOUNDGARDEN)、ジョン・マクベイン(元MONSTER MAGNET)、ブラント・ビョーク(FU MANCHU)、ピート・スタール(earthlings?、GOATSNAKE)。KYUSS人脈が多く、また2人のバンドearthlings?、マット・キャメロン率いるWELLWATER CONSPIRACYとの関わりが深いことが分かる。音楽的にもearthlings?に通じる要素あり。

『VOL.I: INSTRUMENTAL DRIVING MUSIC FOR FELONS』はタイトル通り全編インストで、ジャムっぽいナンバーが続く。お遊び的要素が強く、雰囲気は楽しめるが、音楽的にはさほど聴くべきところがない。

『VOL.II: STATUS - SHIP'S COMMANDER BUTCHERED』はヴォーカルが入るなど、かなり曲の体裁が整っており、聴かせることを前提にしている。ただハイライトは「Cake (Who Shit On The?)」後半のインスト・ジャム。思わず陶酔のトリップ・ナンバーだ。
CDジャケットは『VOL.I』10"を基にしたもの。

(99/06/25)
★★★★★ ★★


THE DESERT SESSIONS
VOL.III / VOL.IV
(1998 / Man's Ruin MR113)
stoner jam / desert freakout

続編。今回もそれぞれ10"としてリリースされた『VOL.III』『VOL.IV』をカップリング、曲を追加してCD化したもの。

『VOL.III - SET THE COORDINATES FOR THE WHITE DWARF!!!』は前作までのメンバーによる編成。後にQUEENS OF THE STONE AGEが再演する「Avon」が収録されているなど、曲構成がしっかりしている。「Avon」と同じリフのナンバー「Nova」を収録したのは収録時間がもったいない気がするが...。
「Sugar Rush」のみは'95年にearthlings?が録音した音源で、フリークアウトしたインスト。

『VOL.IV - HARD WALLS AND LITTLE TRIPS』はメンバーががらりと変わり、FATSO JETSONの3人、ニック・オリヴェリ(QUEENS OF THE STONE AGE)、クリス・ゴス(MASTERS OF REALITY)、そしてTHE EAGLES OF DEATH METALなるユニットが参加している。しかも録音されたのは『Rancho De La Luna』でなく同じくカリフォルニア砂漠の『Monkey Studios』。
MASTERS OF REALITY風の「Monster In The Parasol」(後にQUEENS OF THE STONE AGEが『RATED R』で再演)、パンク・ナンバー「Jr. High Love」、THE GROUNDHOGSのカヴァー「Eccentric Man」(オリジナルは『THANK CHRIST FOR THE BOMB』収録)など、ちゃんと曲の体裁を成しているナンバー主体だが、そのためかえって曲作りの甘さが目立つのは残念。インスト・ジャムが得意技のFATSO JETSONが関わっているだけに、壮絶なバトルを聴かせて欲しかったような気もする。
THE EAGLES OF DEATH METALは単にデス声をパロったヴォーカルをフィーチュアしたユニット。カントリー・ブルースにデス声を乗せるなどアイディアは笑えるが、何度も聴けるものではない。
全体的にリラックスした演奏は楽しめるが、作品としての評価はあまり出来ない内容である。
CDジャケットは『VOL.IV』10"を基にしたもの。

(99/06/25)
★★★★★ ★★


THE DESERT SESSIONS
VOL.V / VOL.VI
(1999 / Man's Ruin MR123)
stoner jam / desert freakout

さらに続編。今回もそれぞれ10"としてリリースされた『VOL.V』『VOL.VI』をカップリング、1曲を追加してCD化したもの。
今回の新しい試みは『Man's Ruin』レーベルのウェブサイトで募集した歌詞コンテストの優秀作品が使われていること。もっとも音楽性には影響はないようだが。
両作とも'99年3月13-14日に録音された音源なので、2枚のあいだに大幅なサウンドの変化はない。
10"両作、CDともロゴ書体という『Man's Ruin』らしからぬ平凡な出来なのが残念。

『VOL.V - SHE SHED SHITHEAD BY THE SEASHORE』にはブラント・ビョーク(KYUSS〜FU MANCHU)、ジョシュ・ホーム(KYUSS〜QUEENS OF THE STONE AGE)、マリオ・ラーリ(FATSO JETSON)、ブラッグ・ダリア(THE DWARVES)らが参加。現QOTSAのドラマー、ジーン・トラウトマンのプレイも聴ける。
全5曲とも構成がかっちり決まった曲で、マリオの歌う「You Think I Ain't Worth A Dollar, But I Feel Like A Millionaire」はほとんどFATSO JETSONナンバーと言ってもおかしくないほど。ただそれ以外の曲はあまり面白いものではなく、パンク風ナンバーもノヴェルティ・ソングっぽい。

『VOL.VI - BLACK ANVIL EGO』はジョシュが歌う3曲とジャム「Teens Of Thailand」、THE ALIENSなるユニットによる「Take Me To Your Leader」の全5曲で、"準QOTSA"と言える内容。ただ楽曲がそれに伴っておらず、QOTSAの雰囲気を味わいたいというマニア向けだろう。
CDボーナス曲「Like A Drug」はサーフ・ミュージック風のインストで、さほど面白味のあるものではない。ただ10"を2枚買うとCDより高いし、いずれもアートワークがつまらないので、もし聴くならCDで入手することをお薦めする。

(99/09/13)
★★★★★ ★★


DISENGAGE
OBSESSIONS BECOME PHOBIAS
(2000 / Man's Ruin MR204cd)
melancholic heavy groove rock

オハイオ州クリーヴランド出身バンドの2ndアルバム。
クリーヴランドといえばBOULDER、SLOTH、HANGNAIL、SCHNAUZERなど一風変わったハードコア・バンドがひしめいているが、DISENGAGEは彼らとはまた異なったスタイルの、暗いメロディを持ったグルーヴ主体のヘヴィ・ロックを演奏している。
LED ZEPPELINの「The Ocean」っぽいリフの曲もあるが、全体的にはTOOLに近いだろうか。
TOOLほどのダークな精神面の歪みは感じさせないものの、腰を突き上げるグルーヴが快感だ。
『Man's Ruin』としては異色のバンドだが、かなり高グレードのサウンドを楽しめる。新品定価で押さえても損はないのでは。

(01/03/19)
★★★★★ ★★★


DOZER

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DRAGPACK
Johnny's Last Race b/w We Sell Soul
(1997 / Powerbunny 4X4 PB4X404)
fuzzy groove rock'n'roll

ニュージャージー・ストーナー若手ホープの単独デビュー・シングル。本作をリリースした頃には学生だったらしく、BLUE CHEERやFU MANCHUを思わせる親父っぽいヘヴィ・ファズ・サウンドに対しヴォーカルがやけに若々しい。また、どこか"濃さ"が足りないのが気になる。酒場などで荒くれどもに揉まれれば強力なバンドになっただろうが...。
緑ビニールで、特に限定盤と銘打ってはいないが、プレス枚数はおそらく1,000枚程度だと思われる。
「Johnny's Last Race」は『Rise Above』からリリースのコンピレーション『RISE 13』にも収録された。
なお彼らは本シングル以外にも『Powerbunny 4X4』レーベルのコンピレーション『KITRA Vol.1』『同Vol.2』に1曲ずつ、『MeteorCity』レーベルのコンピレーション『WELCOME TO METEORCITY』にも1曲を提供している。

(99/08/29)
★★★★★ ★★


DRAGPACK / SMOKE IN SUNSHINE
My Wild Zero b/w Slo-Motion Rider
(1999 / Powerbunny 4X4 PB4X409)
fuzzy groove rock'n'roll

ニュージャージーのDRAGPACKとカリフォルニアのSMOKE IN SUNSHINEがそれぞれ1曲ずつを提供した7"。
DRAGPACKは無頼派になりきれないFU MANCHU風ヘヴィ・ナンバー。悪くはないのだが、SOLACEやROADSAWなどが群雄割拠しているニュージャージーにおいては迫力不足。
SMOKE IN SUNSHINEはLED ZEPPELINっぽい歌い回しが印象に残る曲だが、この1曲だけではさほどのインパクトが感じられない。彼らの実力のほどはフルアルバム、せめて単独シングルを聴いてから判断したい。
オレンジビニールで、前作同様限定盤と銘打ってはいないが、プレス枚数はやはり1,000枚程度?
DRAGPACKは本曲レコーディング後にBLUE CHEERトリビュート作に「Come And Get It」を提供、『MeteorCity』レーベルのコンピレーション『Scene Killer: Jersey Devils 2』に参加し、フルレンス・アルバムの話も進めていたが、'99年8月に解散を発表した。

(99/08/29)
★★★★★ ★★


DREAM DEATH
JOURNEY INTO MYSTERY

→PENANCEの項を参照のこと。


DRUNK HORSE

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CALAMUS / DUSTER 69
Stickshift b/w Centretrip / Controller

→CALAMUSの項を参照のこと。



DYSTOPIA
HUMAN = GARBAGE
(1994 / Common Cause/Life Is Abuse / Misanthropic CC007)
sludge / grindcore

カリフォルニア州オレンジ・カウンティ出身の激怒スローコア・バンドの初期音源集。
1991年に元CONFRONTATION、MINDROT、CARCINOGENのメンバーが集まって結成された。
社会の欺瞞、幼児虐待、少年の自殺などダークな題材を選んでダイレクトに怒りをぶつけていくサウンドは陰に篭もりがちな"スラッジコア"とは一線を画しており、動的エネルギーに満ちている。
本作は1994年2月にレコーディングされた5曲をメインに収録(アナログ盤はこの5曲のみ)、CDには1992年9月〜12月にレコーディングされた7曲が追加収録されておりお得だ。
(それらはEMBITTEREDとのスプリットLP、GRIEFとのスプリット7"でリリース済)
なお、この7曲にはダン・カウフマン(元MINDROT)が専任ヴォーカリストとして参加している。
かなり精神的にズシンと来る重いアルバムなので、心して聴くべし。
歌詞が重要な位置を占めているにも関わらず、CDブックレットの歌詞カードが読みづらいのは困りものだが。
なお前半5曲はベーシスト、トッド・キースリングが刑務所から釈放されて3時間後に録音したのだそうだ。
コンピレーション7"×2『TWIN THREAT TO YOUR SANITY』に収録された音源も1996年8月にトッドがデンヴァー警察に拘留された直後にレコーディングされたものだし、けっこう官憲に厄介になっている模様。

(02/10/08)
★★★★★ ★★★★



DYSTOPIA
THE AFTERMATH
(1999 / Life Is Abuse / Misanthropic/Crawlspace LIFE009/MAR016 CC007)
sludge / grindcore

『HUMAN = GARBAGE』以降の音源を集めた中期〜後期音源集。
1997年にドイツで録音された新音源4曲、単独7"『BACKSTABBER EP』(97)、SKAVEN、SUFFERING LUNA、WELLINGTONとの各スプリット音源、コンピ盤『CRY NOW, CRY LATER』収録トラックなど寄せ集め的なアルバムだが、社会に対する怒りが一貫しているため、デコボコ感はない。
「Backstabber」は単独7"だけでなくコンピレーション盤『REALITY Vol.2』、コンピレーション・ライヴ盤『FIESTA COMES ALIVE!』などにも収録され、DYSTOPIAの代表曲的存在。
また幼児虐待を歌った「Diary Of A Battered Child」もバンドの姿勢を象徴する曲のひとつで、後に別ヴァージョンがコンピレーション7"×2『TWIN THREAT TO YOUR SANITY』に収録された。
ソングライティングの向上のせいか、前作よりもガツンと衝撃が伝わってくる。
その一方で、あまりに憤怒に満ちたサウンドゆえにリスナーが気圧されてしまい、その社会的メッセージが伝わらないのでは?という心配すらしたくなったりも。
膝を正して聴き始めながらも、その迫力とテンションにひっくり返ってしまう激作。
歌詞カードがかなり読みやすくなったので、きちんと読み込んでその世界観に浸るべし。
本作リリース後にCORRUPTEDと日本、そしてヨーロッパとツアーを行った。
『HUMAN = GARBAGE』CDと本作CDを揃えればDYSTOPIAの音源はほとんど揃う(『TWIN THREAT TO YOUR SANITY』収録の「Diary Of A Battered Child」リハーサル・テイクを除く)。

(02/10/08)
★★★★★ ★★★★