B

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BAD WIZARD

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BALLPOINT
Locust b/w You Killed My Dog
(2000 / 自主制作 番号なし)
sludge rock

ミルウォーキー出身のスラッジ・バンドによる(たぶん)デビュー7"。
ズルズル度はそれほどでもないものの、両曲ともほぼワン・リフで全編通しているスラッジ・ロック。とはいえA面ではコアなヴォーカルをフィーチュア、B面では普通声による苦悶の呻きを聴かせているなど、意外に柔軟性のあるサウンドだ。
もう少し"業の深さ"を感じさせて欲しかった気もするが、2曲のみでこれだけのインパクトを残しているのだから十二分に合格点。
フルレンス作を聴きたくなる。

(00/08/04)
★★★★★ ★★★


BEAVER
13
(1996 / Werk Works WW02)
groove/desert/psychedelic

オランダ・ストーナー四天王(BEAVER、CELESTIAL SEASON、7ZUMA7、35007)でも最も早くからストーナー路線を貫いてきた4人組のデビュー作。KYUSSからの影響が強いが、よりヘヴィ・メタリックなアプローチを持っている。オジー風のヴォーカルがややうざったるく感じることもあるが、破壊力も十分であり、聴き終わった後にカタルシスを感じる。傑作『THE DIFFERENCE ENGINE』へのステップに留まらない充実度だ。
女性ドラマー、エヴァのパワフルな叩きっぷりも爽快。
日本ではやや入手が難しいかも知れないが、見かけたらゲットする価値があるだろう。
BEAVERのBを分解して13EAVERにするという遊びは本作から3年後、BLURがやっている。

(99/06/30)
★★★★★ ★★★


BEAVER
THE DIFFERENCE ENGINE
(1998 / Elegy 004)
groove/desert/psychedelic

『13』リリース後ジョシュ・ホーミ(元KYUSS〜現QUEENS OF THE STONE AGE)に認められ、バック演奏を務めるなど、認知度を高めた上で満を持してリリースされた2作目。楽曲・演奏共に大幅にパワーアップしている。1曲目「On Parade」を筆頭にヘヴィで威圧感のあるサウンドは息詰まるほどの緊迫感にみなぎっている。
ロエル・シェンメイカースのオジー風ヴォーカルはやや耳障りだが、前作と比較すると自分なりのスタイルを模索しているのが分かる。次のアルバムでの歌いっぷりが楽しみだ。
日本でも輸入盤店などで時々見かけるので、入手は決して難しくはないだろう。

(99/06/30)
★★★★★ ★★★★


QUEENS OF THE STONE AGE / BEAVER
THE SPLIT CD

→QUEENS OF THE STONE AGEの項を参照のこと。


BEAVER
LODGE
(1999 / Man's Ruin MR161)
groove/desert/psychedelic

5曲入りミニアルバムだが、フルレンス以上の緊迫感を持つ傑作。分厚く威圧感のあるスロー・ヘヴィ・サウンドは名盤『THE DIFFERENCE ENGINE』以上の凄まじいテンションで、息苦しいほどだ。
ヴォーカルは相変わらずオジーっぽさが抜け切らないが、本作のインスト・パートの凄さの前にはそんな事は問題にならない。「Interstate」などはキメながら聴くと彼岸まで持っていかれそうな強烈なウネリを持っている。とにかく全曲必聴の最高傑作。
なお10"はCDより1曲少ないので、CDがお薦め。

(99/11/27)
★★★★★ ★★★★


BEAVER
MOBILE
(2001 / Man's Ruin MR2012)
groove/desert/psychedelic

coming soon。

(01/--/--)


BEDEMON
CHILDREN OF DARKNESS
(1998 / Doom Records DMCD11)
old school doom

'71年にレコーディングされたデモをCD-R化したアルバム。初期BLACK SABBATHから影響を受けた第一世代にあたるアメリカン・ドゥーム・バンドで、当時PENTAGRAMを結成したばかりのボビー・リーブリングがヴォーカルで全面参加している。
やはりデモを音源としているだけあって音質は良好とは言えない(曲によってはかなりひどい)が、内容はかなり上質。特にタイトル曲は隠れた名曲と呼ぶに相応しいナンバーだ。
バンドのリーダー、ランディ"ベルマン"パーマーのギター・プレイも思わず聴かせるものがあり、アイオミ・クローンから一歩脱却している。
なお悪名高い『Doom Records』ゆえに、権利をクリアしているかは不明。限定150枚とうたってはいるが、CD-Rでジャケは白黒コピーのため、何枚でも作れそう。
'99年3月にLPヴァージョンも出たらしい。黒盤とマルチカラー盤があり、後者は売価が$50!ふざけるな!

(99/03/09)
★★★★★ ★★★


BIBLICAL PROOF OF UFOS

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BRANT BJORK
JALAMANTA
(1999 / Man's Ruin MR183CD)
desert

元KYUSS〜FATSO JETSON〜現FU MANCHUとデザート・ロック・シーンを代表するバンドを渡り歩いてきたドラマーの初ソロ・アルバム。自らが全パートを演奏しているが、FATSO JETSONにギタリストとして参加していただけあり、どの楽器も巧みにこなしている。
音楽的にはワン・リフをベースに曲を組み立てていくパターンの、QUEENS OF THE STONE AGEとFATSO JETSONの中間地点にある楽曲が多い。全体的にさほどヘヴィではないものの、KYUSSやFU MANCHUを思わせる箇所、スペーシーなトリップ感などもあり、十分に楽しめる仕上がりで、自己満足には終わっていない。
彼の人脈だったらオールスター・アルバムを作ることも出来た筈だが、あえて全パートを自らプレイ。ゲストは1曲「Toot」でFATSO JETSONのマリオ・ラーリを迎えたのみというのが潔いといえば潔く、残念といえば残念。
ソロ・キャリアを築くにはまだ不十分だが、サイド・プロジェクトの作品としてはかなり楽しめるアルバムだ。

(99/11/30)
★★★★★ ★★★


BLACKROCK
DEMO II
(1999 / Thumb Music 番号なし)
stoner doom rock

英国でもストーナー人気の高いと言われる(本当か?)ノッティンガム出身の5人組の2ndデモCD-R。
ORANGE GOBLINを思わせるブリティッシュ・ストーナー・サウンドをプレイしており、UNIDAやORANGE GOBLINとのツアーを経てライヴの場数を踏んでいるだけあって、演奏はタイト。今すぐでも『Rise Above』あたりからデビューしてもおかしくない充実度を持っている。正直SALLYよりも内容は上だ。
ただ逆を言えば、そのへんで足踏みしてしまう可能性もあり。このまま亜流で終わることなく、ひとつ大きな仕掛けを願いたいところだ。
本サイトからリンクされているMarksoundのMarkがビジネスの面倒を見ている。

(00/04/23)
★★★★★ ★★★


THE BLEEDING
THE ANSWERLESS MAZE
(1995? / Impaled Productions IMP015)
doom

クロアチアのプーラ出身のドゥーム・バンドの3曲入りCDEP。隣国のスロヴェニアのレーベルからリリースされた。なお本作以前にデモ『THE SAD BLOOM』をリリースしている。
BLACK SABBATH〜SAINT VITUS直系のドゥーム・メタルで、曲も演奏もそこそこのクオリティを持っている。ただどうしても没個性のため、わざわざ海外から入手するまでの価値は感じられない。それなりに良いのだが。

(99/04/28)
★★★★★ ★★


THE BLEEDING
PROMO '96
(1998? / Doom Records DMCD12)
doom

クロアチア出身のドゥーム・バンドの'96年に録音されたデモをCD-R化した全4曲+1。正直BLACK SABBATHクローンの域を出ていないが、デモとしては悪くない出来。音質も良好。ボーナスとして「THE ANSWERLESS MAZE」デモ(上のCDEPには未収録)から10分におよぶナンバーを収録しており、好き者にはこたえられないドマイナー・ドゥーム・サウンド。
悪名高い『Doom Records』からのリリースのため、権利関係がクリアされているかは不明。バンド自身本作が出ていることを知らない可能性もあり。

(99/04/28)
★★★★★ ★★


BLIND DOG
10000 Reasons b/w Beyond My Reach
(1999 / Warpburner WARP002)
heavy groove stoner

スウェーデンの3人組による初の単独7"。
わずかデモ1本を作っただけでコンピレーション『BURN ONE UP!』に招かれたという鳴り物入り(?)のデビューを果たして1年ぶりの音源だが、本作もなかなかの迫力。前半アップテンポから後半強烈なヘヴィ・グルーヴがうねりまくる「10,000 Reasons」は絶品だ。
後に2曲とも彼らのデビュー・アルバム『THE LAST ADVENTURES OF CAPTAIN DOG』に収録された。
ドイツの『Warpburner』シングル・シリーズ第2弾(第1弾はSOLACE)。限定500枚。

(99/03/28)
★★★★★ ★★★


BLIND DOG
THE LAST ADVENTURES OF CAPTAIN DOG
(2000 / 自主制作盤 BLIND1)
heavy groove stoner

コンピレーション『BURN ONE UP!』、7"に続くデビュー・アルバム。
70年代ハード・ロックからモダンなヘヴィ・グルーヴまでを呑み込んだサウンドは7"の延長線上にあり、実際7"の2曲とも再録されている(おそらく別テイク)。
MOTORHEADを思わせるアップテンポ・チューン「Thundergroove」で始まり、アコースティックを使ったりジャズっぽいアプローチを取ってみるなど試みも行われているが、基本ラインはヘヴィ・グルーヴ・ロックだ。
決定的なキメがないのは否めないものの、定価の元は十分に取れる高品質ストーナー・アルバム。
2001年に米『Meteorcity』から再発された(Meteorcity MCY-015)。この新ヴァージョンはジャケットがウェス・ベンスコターのものに差し替えられており、コンピレーション『BURN ONE UP!』に収録されていた「Lose」が追加収録されているなどお買得。オリジナル盤は入手困難なので、こちらを押さえて欲しい。

(01/04/03)
★★★★★ ★★★



BLOOD FARMERS
BLOOD FARMERS
(1995 / Hellhound H.0037-2)
sludge doom rock

アメリカ東海岸(ニューヨークのブルックリン?)出身ドゥーム・バンドのデビュー作。
B級Z級ドゥーム・メタルの名門、ドイツの『Hellhound』からのリリースだが、メタルやハードコアのフォルムに囚われることなく、スラッジーなドゥーム・ロックをプレイ。ヘヴィ度/ドゥーム度/スラッジ度/メロディ度のバランスが絶妙の、全体的に泥臭さをカッコ良さに転化できるセンスの良さが目立つ秀作に仕上げている。
ズシンと重いグルーヴが印象的だが泥沼に足を突っ込むことなく、濃厚ながらすんなりと呑み込める味わい。
歌メロもしっかりしており、インスト・ジャムも機知に満ちている。おどろおどろしいジャケットからは想像のつかない完成度だ。
バンド名が『血まみれ農夫の侵略』、ジャケット・アートワークが『ディレンジド:人肉工房』だし、曲タイトルも「I Drink Your Blood」(『処刑軍団ザップ』)「General Urko」(『猿の惑星』に出てくるゴリラ将軍)など、相当アホ・スプラッター映画にハマっていることが窺える。
倒産直前の『Hellhound』からのリリースということもあり、レーベルからのサポートもなく、バンドは本作のみを残して解散。
メンバー達はM-SQUADを結成している。

(01/01/05)
★★★★★ ★★★★



BLOOD FARMERS
PERMANENT BRAIN DAMAGE
(2004 / リーフハウンド LHR-001)
sludge doom rock

素晴らしい。
coming soon。

(05/--/--)
★★★★★ ★★★★


THE BLOODSHOT / FATSO JETSON
Tailspin b/w Accelerator General

→FATSO JETSONの項を参照のこと。


BLUE CHEER
VINCEBUM ERUPTUM
(1968 / Akarma AK011)
heavy rock/漢

全てのヘヴィ・ロック、全てのパンクの始祖であるサンフランシスコのノイズ・モンスター、'68年のデビュー作。"ラヴ&ピース"とかチャラいことを言っているヒッピーどもに鉄槌を下ろすヘヴィ・サウンドが支持され、全米11位にチャートインした。エディ・コクランのカバー「Summertime Blues」の過激なぶち壊しぶりはオリジナルを超える、"漢"の器の大きさを感じさせる豪快さだ。
ディッキー・ピーターソンは現在でもBLUE CHEER名義で活動を続けており、'99年2月には来日。数日間耳鳴りがやまない轟音ライヴで吹っ飛ばしてくれた。
なお現在本作の日本盤は廃盤で、イタリー『Akarma』レーベルから出たLPとCDを入手できる。ただ180gビニール盤でオリジナル・ジャケット復刻のLPに対し、デジパック仕様のCDはメンバー、プロデューサー、スタジオなどのクレジットが欠けており、いささか気合いの入っていないパッケージなのが残念だ。
余談だが『Akarma』によるDARK『DARK AROUND THE EDGES』LPリイシューのジャケットは最高。

(99/03/21)
★★★★★ ★★★★★


BLUE CHEER
OUTSIDE INSIDE
(1968 / Akarma AK012)
heavy rock/漢

あまりに音量がでか過ぎて野外で録音せざるを得なかった、という逸話を持つセカンド・アルバム。1、2曲目はある程度ヘヴィながらキーボードやヴォーカル・ハーモニーを取り入れたナンバーだが、3曲目からは期待通りのラウドなサウンドを聴ける。ジミヘンの「Stone Free」っぽくアレンジしたTHE ROLLING STONESの「Satisfaction」、アルバート・キングの「The Hunter」などのカヴァーも大音量。
歴史的名盤の1stには及ばないが、今聴いてもその鮮度はまるで落ちていない。

(99/03/25)
★★★★★ ★★★★


BLUE CHEER
THE BEAST IS BACK
(1989 / Megaforce/Caroline CAROLCD1395)
heavy rock/漢

'85年に『Megaforce』レーベルからリリースされた再結成アルバム。「Summertime Blues」「Out Of Focus」「Parchment Farm」「Babylon」といった往年の名曲をリメイクした内容だが、オリジナルと較べると数段劣る演奏だ。ディッキー・ピーターソンのヴォーカルは相変わらずキレているものの、やけに80年代メタル風の小ぎれいな音になってしまっている。元THE RODSのカール・ケネディがこんなショボいプロデュースをするとは意外だ。
ライヴの熱気をテープに収めることに失敗した典型的な例。正直お薦めは出来ない。
'96年には英国『Music For Nations』系の『Bulletproof』レーベルからジャケットを変えて再発された。

(99/03/25)
★★★★★


BLUE CHEER
HELLO TOKYO BYE BYE OSAKA - LIVE IN JAPAN 1999
(1999 / キャプテントリップCTCD-190)
heavy rock/漢

1999年2月の来日公演の模様を収めたライヴ・アルバム。変に音をいじることなくラフでデカいヘヴィ・サウンドを忠実に再現した内容で、60年代まんまのド迫力の演奏には度胆を抜かれる。日本側スタッフが選曲・ミックスを行ったため、ファンの求めるBLUE CHEER像が忠実に反映された快作だ。
難点を言えばアンドリュー・ダック・マクドナルドが間奏で妙な速弾きを試みるあたり(しかもフレーズもテクも今イチ)だが、バッキングとなるとディッキー・ピータースンと共に強烈なリフの壁を築き上げており、つい縦に首を振ってしまう。
「俺たちの曲はどれもバイクと女と酒とドラッグについてだ!」と断言するディッキーがカッコ良すぎ。

(99/08/15)
★★★★★ ★★★★


BLUES CREATION
悪魔と11人の子供達
(1971 / コロンビア COCA15240)
japanese new rock / blues rock

クリエイションの前身バンドによる2ndアルバム。デビュー作『BLUES CREATION』では小型CREAM的なブルース・ロックをプレイしていた彼らだが、本作では本格的にブリティッシュ・ハード・ロックのスタイルを志向している。
竹田和夫のギター・プレイはクラプトン、ジミに通じるリード・プレイにBLACK SABBATHを思わせるリフワークも加わり、当時まだ十代だったとは思えない充実ぶりだ。バンドの演奏からは時代を超えた熱気を感じることが出来る。
ただキツイのが大沢博美のヴォーカル。歌唱力そのものは良好なのだが、カタカナで歌っているかのようなアクセントと中学生でも書けるような英語の歌詞には、正直赤面してしまう。それがジャパニーズ・スタイルだと言えばそうなのだし、80年代以降の巻き舌 ジャパメタ・ヴォーカルと五十歩百歩ではあるのだが。
ただヴォーカルにさえ目をつぶれば楽曲も素晴らしく、日本の初期ニューロックを代表する名盤と言えるだろう。

(99/09/29)
★★★★★ ★★★


BLUES CREATION
白熱のブルース・クリエイション
(1971 / 東芝EMI/URC TOCT10296)
japanese new rock / blues rock

『悪魔と11人の子供達』のリリース直前、'71年8月に岐阜県椛の湖畔で行われた『全日本フォーク・ジャンボリー』でのライヴ盤。
スタジオ盤では大きなマイナス点となる大沢博美のヴォーカルも全体的にラフな演奏の中では気にならず、全編楽しむことが出来る。「Rollin' Stone」や「悪魔と11人の子供達」でのCREAMばりのジャムは圧巻で、中でも竹田和夫のギター・プレイは素晴らしい。ライヴ一発録りということもあり思い切りミスもあるが、それもまたロックだ。
ヘヴィ色とブルース色がブレンドしきらずゴツゴツしたサウンドがエキサイティングであり、スタジオ盤よりむしろこちらを先に聴くことをお薦めしたい。
彼らと共演盤を出したカルメン・マキもゲスト参加、「Understand」を歌っている。
本作リリース後バンドはいったん解散するが、翌年クリエイションとして復活。70年代の日本ロックを代表するバンドのひとつとなる。
9ッ星に近い8ッ星。

(99/09/29)
★★★★★ ★★★


BONGZILLA

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BOTTOM
MADE IN VOYAGE
(1999 / Mudflap 5396056)
heavy groove bottom rock

ニューヨーク出身の女性ヘヴィ・ロック・トリオのデビューCD。
今さら女性だからといって驚くものではないが、1曲目「25 Hawaiian」の強烈なグルーヴには驚かされる。ギター兼ヴォーカルのシーナの歌声は甲高くともドスが効いているし、ニラのベース、クレメンタインのドラムスが生み出すウネリは圧巻。
自主制作盤ということで彼女たちの重低音グルーヴが100%生かされているとはいえない音質だが、それでもズシンとくるボトムエンドを強調したサウンドは十分なインパクトを持っている。
2ndアルバム『FEELS SO GOOD WHEN YOU'RE GONE...』と較べると楽曲よりもグルーヴ・リフに偏っているきらいがあるものの、デビュー・アルバムとしては及第点を超えている。
オジー・オズボーンが「Girls rock!」と太鼓判を押したというエピソードも納得の新人グループ。彼女たちのパワーとエネルギーは次のアルバムで本格的に開花する。
現在日本で入手するのは困難だが、彼女たちのウェブサイトで購入することが可能。

(01/05/31)
★★★★★ ★★★


BOTTOM
FEELS SO GOOD WHEN YOU'RE GONE...
(2001 / Man's Ruin MR2023)
heavy groove bottom rock

『Man's Ruin』と契約しての2ndアルバム。
前作と較べて楽曲の出来、グルーヴ感、緊張感が5割増しとなった秀作。1曲目「Hell Of A Life」でいきなり鉄槌で頭を殴打され、アルバムのハイライト「Meatbuzz」「Tower: xvi」はリスナーの睾丸を掴んで振り回すど迫力。「Got Meth」のSABBATH断末魔スラッジも良い。
ビリー・アンダースンのプロデュースは彼女たちのグルーヴを最大限に引き出しており、スピーカーが張り裂けんばかりだ
音楽性は特にユニークではなく、女性であるという以外目新しい要素はないものの、そんなことは関係ない。とにかく脊髄がへし折れて骨髄液が流れだすまで首を振るべし。

(01/05/31)
★★★★★ ★★★


BOZEMAN'S SIMPLEX
HYPERDRIVE
(1999 / Froghouse FROG003)
doom / space / psychedelic

'92年に結成して以来カセットとCDEPを発表してきたスウェーデンの4人組、本作はレイフ・エドリング(CANDLEMASS)のレーベル『Froghouse』からリリースの10"だ。
初期MONSTER MAGNETからの影響が強いヘヴィながら浮遊感のあるサウンドで、B面「Head First / Into The Sun」での東洋的な旋律を盛り込んだグルーヴィーかつスペーシーな音は思わず手に汗を握る。
ジャケットこそ地味だが、内容は極上。
バンド名はTVシリーズ『オン・ジ・エアー』から取ったもの。
9ッ星に近い8ッ星。

(99/12/14)
★★★★★ ★★★


BRICK SMACK
BRICK SMACK
(1999 / Froghouse FROG004)
stoner punk

上記のBOZEMAN'S SIMPLEXと同様にレイフ・エドリングの『Fronghouse』レーベルからリリースの10"。
がなり立てるヴォーカルが特徴のパンキッシュなストーナー・サウンドで、情緒というものを排除したサウンドが面白い。
DEEP PURPLEの「Smoke On The Water」も見事にデリカシーのないカヴァーを聴かせており、真面目なファンだったら怒ること確実。
ただ破天荒さは感じられるものの、凄みや狂気に欠けており、さほどインパクトを残さないのが残念だ。どこか一本筋がぶち切れれば強烈なバンドになりそうなのだが。

(00/02/22)
★★★★★ ★★



THE BROUGHT LOW
THE BROUGHT LOW
(2001 / TeePee TP-036)
ballsy rock

ニューヨークのブルックリン出身の骨太オールド・ロック・バンドのデビュー作。
70年代調のヴィンテージなロックを演奏しているが、親父臭さはなく、若さで押し切るエネルギーが魅力。
REEF、THE BLACK CROWES、CRY OF LOVEに通じるアプローチながら、ガマガエルを押し潰したようなヴォーカル・スタイルが共通しているという点でREEFに一番近いかも。
景気よく尻を蹴り上げてくれるイカシたアルバムだ。

(02/01/25)
★★★★★ ★★★


SERGEI THE FREAK / BURNING ENGINES
SERGEJ THE FREAK meets THE BURNING ENGINES
(2002 / Daredevil DD017)
fuzz doom / metal

→SERGEJ THE FREAKの項を参照のこと。


BURNING WITCH
CRIPPLED LUCIFER
(1998 / Southern Lord SUNN2、Bad Acid TRIP5)
sludge/doom

シアトル出身のスラッジ・ドゥーム・バンドのふたつの音源(『RIFT CANYON DREAMS』セッション3曲とスティーヴ・アルビニ・プロデュースによる『TOWERS』セッション4曲)を合わせたCD。両者とも'95〜'96年に録音されたもので、バンドは'97年にいったん解散したが、'98年後半になって再結成した。
サウンドはEYEHATEGOD、BURZUM、EARTH、CELTIC FROSTから影響を受けたというだけあり、単なるスラッジ・サウンドに留まることなく、メタル的なドラマチズムも兼ね備えている。引きずるようなスローな曲が揃っているがいずれも比較的聴きやすく、楽曲もよく練られているため、初心者リスナーでも取っ付きやすいだろう。呪うような吠えるようなエッジーのヴォーカルも良い。
スティーヴン・オマリー(g)とグレッグ・アンダースン(g)は女性ヴォーカルをフィーチュアしたデス・プロジェクトTHORR'S HAMMERでもアルバム『DOMMEDAGSNATT』をリリース。
なおグレッグはまたGOATSNAKEに専念するためにバンドを脱退した。
ちなみにグレッグは『Southern Lord』レーベルのオーナーでもあり、要するに本作は自主制作。とはいえ美麗アートワーク、音質共に自主盤らしさはまるで感じられない。本作は英国の『Bad Acid』レーベルからもデジパック仕様でリリースされた(ジャケ違い)。
また、米盤CDの2ndプレスもジャケット違い。
なお『TOWERS』4曲は『Slap-a-Ham』レーベルからアナログ盤としてリリースされた(#49)。
2000年2月には『RIFT CANYON DREAMS』も独『Merciless』レーベルからアナログ盤としてリリースされた(MR93)。こちらにはGOATSNAKEとのスプリットに収録されていた「Communion」も追加収録されている。180g重量盤で限定500枚と、マニア垂涎の豪華盤だ。
ちなみにスティーヴン・オマリーは『Descent』ファンジンを発行する他、EMPEROR『IX EQUILIBRIUM』やSOLSTICE『NEW DARK AGE』のアートワークも手がけるなど多才なところを見せている。

(00/03/08)
★★★★★ ★★★★


GOATSNAKE / BURNING WITCH
A SPLIT FULL LENGTH RECORDING FROM GOATSNAKE AND BURNING WITCH

→GOATSNAKEの項を参照のこと。


BURY ME DEEP
GRACEHEART
(1999 / Heart Trust & Respect! HTR3001-2)
doom groove metal

フィンランドの新人バンドによるデビュー4曲入りCDEP。
90年代ネオ・ヘヴィの洗礼を浴びたサウンドにドゥーム色を加えたもので、ALICE IN CHAINSに欧風の味付けをした感じ。ただ本家ほどの切実さは感じられず、外側をなぞっているように聞こえるのが残念だ。楽曲や演奏は申し分ないだけに、エモーショナルな部分にあとひとつプラスアルファが欲しかった。

(99/07/25)
★★★★★ ★★


BUZZOV.EN

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